性欲との過酷な闘いの始まり
スピリチュアリズムに出会い、霊的に新生した私は、霊的人生を歩み始めました。
霊的成長のためには、その前提条件である「霊主肉従の努力」は欠かせません。
20代の私にとって、霊主肉従の努力の中で最も厳しいものは、性欲との闘いでした。
人間の三大欲求である性欲との闘いは、困難を極めました。
最初は、運動や趣味に没頭することを試したり、気合いで乗り越えようとしましたが、どれもうまくいきませんでした。
唯一、霊的真理と祈りを通して心を高めようとする試みは、一定レベルの効果を発揮したものの、それでも、あまりにも強大な性欲の前には太刀打ちできませんでした。
何百回、何千回と敗北しましたが、そのたびに、
「ああ、自分はなんと獣臭い人間なのだろうか。性欲に負けてばかりで、勝利できる兆しすら見えない。自分はスピリチュアリスト失格だ......」と落ち込んでいました。
時には、「なぜ自分は性欲と闘っているんだろうか。我慢せずに発散すれば気持ちよくなれるはずなのに......」
と思うこともあり、「いっそのこと闘うことをあきらめた方が良いのではないか?」という考えが頭をよぎることもありました。
心の支えとしていたこと
そんな中でも自分が頑張ってくることができたのは、普及会のホームページに書かれていた以下の文章にしがみついていたからです。
性欲に負けそうなときにこの文章を見て、「たとえ敗北することになるとしても、1秒でも長く性欲に抗ってみせる!」と自分にカツを入れていました。
それから数年が経って
そんな状況が何年か続きましたが、とある日に、それまで感じていた性欲がスッと引いていくのをはっきりと感じ取ることができました。それと同時に、清々しい気持ちが心の底から湧いてきました。
「これまで何千回も性欲と闘ってきて、ようやく勝利することができた!やっとだ!」と思い、とてもうれしくなりました。
その日を境に、徐々に性欲が弱まっていきました。そして、性欲と闘って勝利するのに以前ほど苦労しなくなりました。
今振り返っても、あきらめずに性欲と闘い続けてよかったなと思います。
何千回も敗北しましたが、それでもあきらめずに闘い続けたことで、自身の霊的基盤が確立され、霊主肉従が以前よりも容易に達成できるようになったと感じています。
霊主肉従の努力を継続するのはとても困難ですが、ともに頑張りましょう!!
最後に、『シルバーバーチの霊訓』を紹介します。
すべての人間の内面では、常に“人間臭いもの”と“神性を帯びたもの”との間で葛藤があります。後者が勝てば大霊と一体となった喜びを味わいますが、前者が勝った時には霊性が低下します。
『シルバーバーチの教え・上』p.116
精神的にも霊的にも自己を厳しく修養し、生活のすべての側面を折目正しく規制し、自分は本来は霊であるという意識をもって、行動のすべてに霊の優位性を反映させなさい。霊の優位性の自覚にもとづく修養的生活――これが最高の生き方です。
『地上人類への最高の福音』p.243
※引用にあたっては、スピリチュアリズム普及会の許可を得ています。